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発表! 輝け第一回2014年名画座ベスト10(作品編)

2014年末から2015年1月10日まで、twitterのハッシュタグ「 #今年の名画座ベスト 」「 #2014名画座ベスト 」で投票していただいた、2014年に見た名画座の映画のランキングを開票したいと思います!(年始が忙しく、今の今まで遅れてすみません。)

投票数は668票でした。基本的には一人3本までというルールでやっていただきましたが、ハッシュタグで流れたためルールが徹底しなかったこともあり、一部3本以上の方もいました。また、次点として3本の他に上げてくださった方もいました。それも合わせて集計を出しました。

では1位から結果発表します!
(■は皆さんのコメントです。※は筆者による補足です)

1位「新幹線大爆破」9票


上映館:シネマヴェーラ渋谷、池袋新文芸坐、ラピュタ阿佐ヶ谷、小倉昭和館

■その3日後、18日に高倉健さんの訃報が発表されて衝撃を受けた、という体験込みで。
■観た数日後、訃報が伝えられました。
■健さんの逝去が報道された直後の上映で、ついつい高速バスに乗って出かけた。
ロビーには健さんからの電報がたくさん飾ってあった。
映画はもちろん最高だった
■「新幹線大爆破」のラストシーン、往年のファンがスクリーンに向かって次々と「健さーん!」「ありがとう!」と感謝を叫んでるのを見てグッときて、貰い泣きしそうになった。

1位「狩人の夜」9票


上映館:新橋文化劇場

■新橋文化劇場もっと行けばよかった。
■新橋文化劇場から2本挙げたのは、閉館を惜しむ気持ちも1つの理由だけれど、それだけ魅力的な映画をかけていたから自然とこういう選び方になったのだと思う
■「WALKABOUT 美しき冒険旅行」との二本立てなのも良かった。

今年の同票一位は、去年の名画座での2代ニュースを反映したものでした。一つは、高倉健さんをはじめ、菅原文太さん、鈴木則文監督、曽根中生監督、など名画座を盛り立てた立役者が逝去したこと。もう1つは新橋文化・ロマン劇場、三軒茶屋シネマ、名画座上映館の閉館ラッシュ。今年産声を上げた当サイトはこれ以上閉館しないよう盛り上げていきたいなぁと思います。

3位「エル・トポ」8票


上映劇場:吉祥寺バウスシアター、キネカ大森、池袋新文芸坐

■ミッドナイトムービーの先駆けをオールナイトで、しかもこの三作(「エル・トポ」「サンタ・サングレ」「ホーリー・マウンテン」)をスクリーンで観れた
■毒に蝕まれたせいか鑑賞後二週間微熱を出した

4位「ニュー・シネマ・パラダイス」7票


上映劇場:三軒茶屋シネマ、新橋文化劇場
■昨年の7月、新橋文化劇場で観た「ニュー・シネマ・パラダイス」。あの作品を古びた閉館間際の劇場で観ることができたのは、ある意味でとても贅沢な経験でありました。
■もう涙涙…

4位「ウィズネイルと僕」7票


吉祥寺バウスシアター、新橋文化劇場、バルト9

■初公開時以来の再会はシチュエーション的にものすごい心に残る思い出となった。
■(新橋文化劇場の)電車の音がいつしか効果音のようになって心地よかった
■鳴り止むことのないスタンディングオベーションを
■閉館近づき人いきれで蒸す場内 室温上昇で満ちる前方トイレ消臭芳香剤 煌々と時計が見える非常灯 次の回待ちの後方喫煙室は紫煙もくもく 映写音 あんな最高で臭いシチュエーションのブロマンスは二度とない。最高
(新橋文化劇場にてマイキー&ニッキーの二本立て)

4位「太陽を盗んだ男」7票


池袋新文芸坐、飯田橋ギンレイホール
■「新幹線大爆破」&「太陽を盗んだ男」の組合せ@新文芸坐

4位「WALKABOUT 美しき冒険旅行」7票


新橋文化劇場
※「狩人の夜」と併映のため両方に入れられ方が多かったです。

8位「愛のむきだし」6票


目黒シネマ、吉祥寺バウスシアター、池袋新文芸坐
■スクリーンで観られてよかった
■目黒シネマのスタッフさんが作中に登場するカルト教団のコスプレをなさっているのが最高でした むろん映画も最高
※目黒シネマ、吉祥寺バウスシアター、池袋新文芸坐全て「愛のむきだし」で投票された方もいました。

8位「タクシードライバー」6票

10位「デス・プルーフ in グラインドハウス」5票

新橋文化劇場
池袋新文芸坐
■そしてやっぱり新橋文化劇場閉館の際のタクシー・ドライバーとデス・プルーフ。映画の内容だけじゃない、映画館という場の魔法のような体験。
■新橋文化劇場閉館三日前に観た「デス・プルーフ」と「タクシードライバー」の二本立て。
というか、新橋文化劇場で観た映画全部。


10位「天使のはらわた 赤い教室」5票

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新橋ロマン劇場
■ロマンポルノの面白さを教えてくれた映画館で観た3本。
■「天使のはらわた 赤い教室」に限らず、新橋ロマンで狂い咲いたように上映していた日活ロマンポルノの傑作群。忘れないよ。祭りになるだけじゃなく忘れないことが大事。
■久々のスクリーンでの鑑賞だったが、これがメロドラマの形をした蟹江敬三の地獄巡りの映画だったことを改めて知った。そこは監督自身もどこまで意識して撮っていたのだろうか。石井隆監督なら絶対にああはならなかったと思う。

10位「青い春」5票

目黒シネマ
■目黒シネマさんの豊田利晃監督特集、「ナイン・ソウルズ」「青い春」の2本立ては、自分にとって、これ以上ない組み合わせ!
■久々にスクリーンで観られて嬉しかった

10位「ホーリー・マウンテン」5票


アップリンク、池袋新文芸坐、キネカ大森
■久しぶりに映画館で観て衝撃を受けた。以来名画座巡りに熱中。

以上、第一回名画座大賞第一回(作品編)でした。

次回は監督編の発表を予定しています。(作品編より趣深い結果になっています!)
乞うご期待!

ジャン・ピエール・ジュネ監督「天才スピヴェット」を見てきた!

ジャン・ピエール・ジュネ監督「天才スピヴェット」を見てきた。

あらすじ
(yahoo映画より)
天才だが、それゆえに周囲との溝を感じる10歳の少年T・S・スピヴェット(カイル・キャトレット)。そんな彼にスミソニアン学術協会から、最も優れた発明家に授けられるベアード賞受賞を知らせる電話が。授賞式に出席するため、彼はたった1人で家のあるモンタナからワシントンへ旅立つことに。さまざまな出来事や人々と出会いながら、カウボーイの父親、昆虫博士の母親、アイドルを目指している姉、事故によってこの世を去った弟へ思いをはせるスピヴェット。やがて彼はワシントンに到着し、授賞式に臨む。

「アメリ」では主人公のアメリの妄想を緻密に、ややグロテスクに描写したジャン・ピエール・ジュネ監督。本作では少年の心象風景を3Dで描き出す。特に一卵性双生児の亡くなった弟はよく登場する。生前は体格や運動神経の点で劣っているため主人公TSはコンプレックスをいだき、一緒に遊んでいて銃の暴発で亡くなってからは罪の意識を感じており、旅の途中で弟が「いつも一緒だよ」と出てくる。授賞式のスピーチの段になってようやく弟への罪の意識を言葉に出来た。私は思わず泣きそうになった。ささやかなコンプレックスを抱きつつ、誰よりも仲がよく、自分のせいで亡くなったかもしれないという、複雑な感情。

主人公の名前はT・S・スピヴェット。T・Sとはテカムセ・スパロウ・スピヴェット。ライフラーセン「天才スピヴェット君」を原作としている。

映画では本人の名前「スパロウ(=スズメ)」が話の肝になる。TSが旅に出た時、トゥー・クラウズという男にであい、スピヴェットにおばあさんから聞いた「松の木の話」をした。

「昔々、スズメの親子がいて、親は病気にかかってしまった。子どもたちを南に行かせて冬をこすことにした。オークや桃、柳などの木たちはスズメを木の中に泊めることをいやがったけど、松の木だけはスズメを冬から守ってくれた。
神様はスズメを守らなかった罰として、ほかの木を冬に枯れされることにした。」

TSは科学的な考証を交えて反論する。

「松の木の針葉はスズメのような大きさの鳥を温めることができない。おばあさんは嘘をついたんだね」

TSのスパロウ(=スズメ)と言うのはこの物語になぞらえられる。TS自身が松の木を探すたびに出ていたのだ。

そうすると、最後にTSにとっての松の木が現れた事がわかる。

ところで、主人公のテカムセってどこの国の名前だろう?と思い調べてみたが、Tecumsehとはショーニー族の言葉で「流れ星」、または「天空を横切る豹」、「待ち伏せしている豹」という意味を持ち、実在するネイティブアメリカンのショーニー族の戦士、または酋長で、白人への植民地抵抗運動のシンボル的人物でもあるとのこと(wikipediaによる)。古典的カウボーイの父親はネイティブアメリカンの血筋なんだろうか。

余談:主人公のTS役の子役のカイル・キャトレット君は6か国語を話すことができ、マーシャルアーツ(武道)の選手権で7歳以下部門の世界チャンピオンに3年連続で輝いた経歴を持つとのこと(cinra.netより)。文武両道で本当に天才らしい。