James_Bond_by_hitokirivader1

ガンバレル、マティーニ、ガジェット・・・過去の007お約束事シーン別にまとめた動画を集めてみた。

「スペクター」が絶賛上映中の007シリーズ。1962年の「ドクター・ノオ」から今年で53年。24作目になります。

何作か見ているとわかりますが、007にはお約束事がだいたいありまして。そのお約束事がいつ出てくるか、というのも映画を見る楽しみだったりします。

youtubeを見渡してみると、「お約束シーン」別に1本の動画になっていた理するのでまとめてみました。

冒頭のガンバレルシーン

冒頭、敵がボンドを狙う銃口からボンドが振り向きざまにうち、敵が真っ赤になって倒れるシーン。

My name is Bond , James Bond

「私はボンド、ジェームズ・ボンド」と自己紹介のシーン。

Martini shaken not stirred

好きなお酒のオーダー。「ウォッカ・マティーニをシェイクで、かき混ぜないでね」

Qが開発した最新ガジェット

007キルカウント

「殺しのライセンス」を持つ007がスクリーン上で殺した数をカウントする動画。

最終的な殺し方の内訳は以下の様な感じに↓

007killcount

銃火器 120
爆発 84
車両 71
重力 25
ナイフ 13
尖ったもので突き刺し 11
素手 9
衝突 8
動物 7
細断 4
溺死 3
通電 3
生贄 2
冷凍 1
孤立死 1

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最も恐ろしい「家宅侵入」映画9選

「The Perfect Guy」と「Goodnight Mommy,」と新たな「家宅侵入」映画が新作映画としてアメリカでヒットし(2015年9月10日の段階)たこともあって、indie wireは「家宅侵入」映画のジャンルの中で主だったものを9本チョイスしています。(記事原文はこちら

英語の勉強がてら、indie wireの当該記事から全訳してみます。(直訳だと冗長になってしまうので、適宜省略したり超訳したりしています)

「時計じかけのオレンジ」

「時計じかけのオレンジ」は複数のジャンルが一つに詰め込まれた映画といえるが、そのうちの最も際立つ要素は「家宅侵入のおぞましさ」を面白おかしく描いているところだ。

この映画の悪名高き「家宅侵入」シーンでは、キューブリックは映画史上最も有名なミュージカル・シーン「雨に歌えば」を完全に脱構築してしまった。主人公のアレックス・デラージは「雨に歌えば」を口ずさみながら、中年男性を暴行して、その妻をレイプする。ジーン・ケリーの明るく楽しい「雨に歌えば」のダンスとステップは、戦慄のホラーとして再利用され、アレックスの蛮行と「アルトラ暴行」への渇きを満たす姿として映画に映し出された。

「ケーブル・ガイ」

「家宅侵入」モノの多くはホラー/スリラーとして話が展開するが、ベン・スティラーにかかればサイコ・コメディとして描いてしまう。

スティラーの長編二作目「ケーブル・ガイ」では、アーニー・チップ・ダグラス(ジム・キャリー)はメンタルに問題があり、ろれつの回らない相当エキセントリックな配線業者だ。スティーヴン・M・コヴァックス(マシュー・ブロデリック)の家に配線工事をして以来、悪夢的でおかしくもねじれたコメディが展開する。

コヴァックスが映画専門チャンネルをただで見られるようにチップに何気なく持ちかけると、チップはコヴァックスが自分と仲良くなりたいと思っているのかと誤解する。結果的に「家宅」ではなく「他人の人生」への侵入する映画となり変わっていき狂気と皮肉をはらんでいく。

「ケープ・フィアー」

「ミーン・ストリート」や「レイジング・ブル」など、主人公の性格を掘り下げたドラマをともに作り上げたロバート・デニーロとマーティン・スコセッシだが、「ケープ・フィアー」ではさらに人間のダークサイドを描いた。
レイプ犯罪を犯し有罪を宣告されたマックス・ケイディ(ロバート・デ・ニーロ)は、裁判で負け、刑期を14年も伸ばされたため、刑務所から出所して早々に、彼を弁護した弁護士のボウデン(ニック・ノルティ)とその家族に復讐する。

「ケープ・フィアー」は「恐怖の岬」のリメイクだ。「恐怖の岬」でのマックスの役はロバート・ミッチャムが演じたが、新たにデ・ニーロが演じることにより、ミッチャムの物静かな脅迫感に加えて、デ・ニーロの緊迫感と身体の獰猛さがキャラクターに吹き込まれた。ボウデン、あるいはわれわれ観客はその恐ろしさに為す術がないと感じさせる。

ボウデンの娘(ジュリエット・ルイス)へのストーキングも恐ろしいが、恋人とのベッドシーンなどは特に観客を混乱させる。
マックスは性的な魅力と暴力性を同時に兼ね備えており、平静を装って赤の他人を性倒錯的な行為を働く。彼のボウデンへの執拗な追いかけは様々な場所で行われる。「家宅侵入」は単に家のみにとどまらない。

「ファニー・ゲーム」

楽しいはずのバケーションが最悪の結末になるというある種のホラーの典型をモチーフにしつつ、ミヒャエル・ハネケは更に観客の予想を大きく裏切るものを作り上げた。

楽しい休暇を湖畔の別荘で迎える4人家族は二人の少年に出会う。二人の少年は「ある残酷な計画」を抱いている。少年は家族と知り合い、仲良くなるにつれて、家族を悪夢の底に徐々におとしていく。心理的に追い詰め、降伏させ、一人一人殺していくのだ。

ハネケのトーンは終始、抑制が効いており淡々としているが、心底まで観客の心をかき乱す。特に、少年が「第4の壁」を破って観客に話しかけるシーンだ。観客を残虐行為の共犯者にしようとする。カメラに向かって「何を見てるんだ?」と問いかける少年たち。このニヒリズムと、暴力への尊大なアプローチは映画史上唯一無二の「家宅侵入」ホラー「ファニー・ゲーム」のエッセンスといえるだろう。

「屋敷女」

フランス人はダークで病的なホラーを作るのが上手い。ジュリアン・モーリーとアレクサンドレ・ブスティロの「屋敷女」も例外ではない。

妊婦・サラ・スカランジェロ(スラッシャー映画のミューズ、アリソン・パラディス)は雨降る夜一人で家にいると、名も知れぬ女(ベアトリス・ダル)が、助けを呼ぶために電話を貸してほしいと訪ねてくる。用心深いサラは断るが、女はその場を去ろうとしない。窓ガラスを割ったり、庭に隠れている。サラの小さな家での侵入者との攻防が始まる。

「屋敷女」は暴力描写をシビアに描くフレンチホラーのニューウェイブの筆頭である。監督のモーリーとブスティロは残酷描写を映画にふんだんに盛り込んだ。

この映画を見たあとあなたは一人で家にいることができなくなるだろう。

「パニック・ルーム」

デビッド・フィンチャー監督のスリラー「パニック・ルーム」では、ジョディ・フォスターと子役時代のクリスティン・スチュワートが離婚したての女性とその12歳の娘を演じる。親子はマンハッタンのおしゃれなブラウンストーンの家に住んでいたが、真夜中に強盗が押し入る。タイトルが示す通り、二人は据え付けてあった頑強な「パニック・ルーム」に逃げ込む。強盗たち(フォレスト・ウィテカー、ジャレッド・レト、ドワイト・ヨーカム)は以前のオーナーの300万ドルの紙幣が眠っていること嗅ぎつけたのだが、肝心の紙幣はジョディ・フォスター親子が逃げ込んだパニック・ルームにあった。

この映画はヒットし、「家宅侵入」モノの定番となった。
この映画をみると、寝る前に施錠をしたかどうかトリプルチェックしたくなることうけあいである。

「ルームメイト」(1992)

1992年製作、監督はバーベット・シュローダー、主演はブリジット・フォンダ、ジェニファー・ジェイソン・リーの「ルームメイト」は、人間のアイデンティティが変質し、暴力がエスカレートしていくねじれた心理戦を描く。
プログラマーのアリー(ブリジット・フォンダ)は、彼氏の浮気に愛想を尽かして別れ、ニューヨークに来たばかりのうぶな若い女性だ。ルームメイトとして新しく住む事になったヘディ(ジェニファー・ジェイソン・リー/毒気のある笑みを絶やさない)はアリーに対して強迫観念を抱く。強迫観念なのか、あるいはもっと歪な何かなのかはわからないが、アリーの留守番電話は改ざんされ、アリーがかわいがっていた犬が死に、ヘディはアリーと服装や髪型など、外見を真似ていく。

シュローダーは緊迫したシーンなのかコメディなのか観客にわからないまま話を展開していく。

ジェニファー・ジェイソン・リーの演じるヘディは映画史上に残る「家宅侵入者」だ。

「わらの犬」

サム・ペキンパーの「わらの犬」では、ダスティン・ホフマンはアメリカの喧騒を嫌ってイギリスののどかな片田舎に平穏な生活を求めてやってきた数学者だ。自慢の美しい妻もいる。しかし映画の序盤からは想像もつかないようなアウトサイダーとしての一面を見せることになる。妻の元恋人やその友達たちと出会ってよりいっそう明らかになる。孤独に苛まれ、なおかつ強く恐怖に怯えるデイヴィッドは「この家ではいかなる暴力も許さない」と誓ったいたが、圧倒的な暴力を前に「計算した思考」などは自分を守ってくれない。

映画は絶望的な結末へむけて静かに熱を高める。「家宅侵入者」を「やっつける」シーンはR指定の「ホーム・アローン」といったところか。

「サプライズ」(2011)

surprise

アダム・ウィンガード監督のインディペンデント・スラッシャー映画が2013年8月に公開された。間違いなくその年もっとも不思議な破壊的なホラー映画だ。

映画の冒頭、二人の人物が死に目に見えぬ脅威に翻弄されて死に至る、病んだプロローグが展開された後映画の本編が始まる。原題は”You’re next”。つまり次はお前だ、というわけだ。
裕福な一家クランプトン家は森の奥深くで大きくなった孫達や、客人を迎えて家族の食事会を開いた。そこに動物のお面をかぶった「家宅侵入者」が現れる。

しかしオーストラリアの退役軍人が手早く守り、「家宅侵入者」にある賢い仕返しをする。


以上、英語の勉強も兼ねて訳してみました。おかしい所があればコメント欄で指摘などいただけると嬉しいです(記事原文はこちら)。また、「俺はこんな『家宅侵入』映画をおすすする!」という方、ぜひともコメント欄にお願い致します。

movietrophies

発表! 輝け第一回2014年名画座ベスト10(作品編)

2014年末から2015年1月10日まで、twitterのハッシュタグ「 #今年の名画座ベスト 」「 #2014名画座ベスト 」で投票していただいた、2014年に見た名画座の映画のランキングを開票したいと思います!(年始が忙しく、今の今まで遅れてすみません。)

投票数は668票でした。基本的には一人3本までというルールでやっていただきましたが、ハッシュタグで流れたためルールが徹底しなかったこともあり、一部3本以上の方もいました。また、次点として3本の他に上げてくださった方もいました。それも合わせて集計を出しました。

では1位から結果発表します!
(■は皆さんのコメントです。※は筆者による補足です)

1位「新幹線大爆破」9票


上映館:シネマヴェーラ渋谷、池袋新文芸坐、ラピュタ阿佐ヶ谷、小倉昭和館

■その3日後、18日に高倉健さんの訃報が発表されて衝撃を受けた、という体験込みで。
■観た数日後、訃報が伝えられました。
■健さんの逝去が報道された直後の上映で、ついつい高速バスに乗って出かけた。
ロビーには健さんからの電報がたくさん飾ってあった。
映画はもちろん最高だった
■「新幹線大爆破」のラストシーン、往年のファンがスクリーンに向かって次々と「健さーん!」「ありがとう!」と感謝を叫んでるのを見てグッときて、貰い泣きしそうになった。

1位「狩人の夜」9票


上映館:新橋文化劇場

■新橋文化劇場もっと行けばよかった。
■新橋文化劇場から2本挙げたのは、閉館を惜しむ気持ちも1つの理由だけれど、それだけ魅力的な映画をかけていたから自然とこういう選び方になったのだと思う
■「WALKABOUT 美しき冒険旅行」との二本立てなのも良かった。

今年の同票一位は、去年の名画座での2代ニュースを反映したものでした。一つは、高倉健さんをはじめ、菅原文太さん、鈴木則文監督、曽根中生監督、など名画座を盛り立てた立役者が逝去したこと。もう1つは新橋文化・ロマン劇場、三軒茶屋シネマ、名画座上映館の閉館ラッシュ。今年産声を上げた当サイトはこれ以上閉館しないよう盛り上げていきたいなぁと思います。

3位「エル・トポ」8票


上映劇場:吉祥寺バウスシアター、キネカ大森、池袋新文芸坐

■ミッドナイトムービーの先駆けをオールナイトで、しかもこの三作(「エル・トポ」「サンタ・サングレ」「ホーリー・マウンテン」)をスクリーンで観れた
■毒に蝕まれたせいか鑑賞後二週間微熱を出した

4位「ニュー・シネマ・パラダイス」7票


上映劇場:三軒茶屋シネマ、新橋文化劇場
■昨年の7月、新橋文化劇場で観た「ニュー・シネマ・パラダイス」。あの作品を古びた閉館間際の劇場で観ることができたのは、ある意味でとても贅沢な経験でありました。
■もう涙涙…

4位「ウィズネイルと僕」7票


吉祥寺バウスシアター、新橋文化劇場、バルト9

■初公開時以来の再会はシチュエーション的にものすごい心に残る思い出となった。
■(新橋文化劇場の)電車の音がいつしか効果音のようになって心地よかった
■鳴り止むことのないスタンディングオベーションを
■閉館近づき人いきれで蒸す場内 室温上昇で満ちる前方トイレ消臭芳香剤 煌々と時計が見える非常灯 次の回待ちの後方喫煙室は紫煙もくもく 映写音 あんな最高で臭いシチュエーションのブロマンスは二度とない。最高
(新橋文化劇場にてマイキー&ニッキーの二本立て)

4位「太陽を盗んだ男」7票


池袋新文芸坐、飯田橋ギンレイホール
■「新幹線大爆破」&「太陽を盗んだ男」の組合せ@新文芸坐

4位「WALKABOUT 美しき冒険旅行」7票


新橋文化劇場
※「狩人の夜」と併映のため両方に入れられ方が多かったです。

8位「愛のむきだし」6票


目黒シネマ、吉祥寺バウスシアター、池袋新文芸坐
■スクリーンで観られてよかった
■目黒シネマのスタッフさんが作中に登場するカルト教団のコスプレをなさっているのが最高でした むろん映画も最高
※目黒シネマ、吉祥寺バウスシアター、池袋新文芸坐全て「愛のむきだし」で投票された方もいました。

8位「タクシードライバー」6票

10位「デス・プルーフ in グラインドハウス」5票

新橋文化劇場
池袋新文芸坐
■そしてやっぱり新橋文化劇場閉館の際のタクシー・ドライバーとデス・プルーフ。映画の内容だけじゃない、映画館という場の魔法のような体験。
■新橋文化劇場閉館三日前に観た「デス・プルーフ」と「タクシードライバー」の二本立て。
というか、新橋文化劇場で観た映画全部。


10位「天使のはらわた 赤い教室」5票

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新橋ロマン劇場
■ロマンポルノの面白さを教えてくれた映画館で観た3本。
■「天使のはらわた 赤い教室」に限らず、新橋ロマンで狂い咲いたように上映していた日活ロマンポルノの傑作群。忘れないよ。祭りになるだけじゃなく忘れないことが大事。
■久々のスクリーンでの鑑賞だったが、これがメロドラマの形をした蟹江敬三の地獄巡りの映画だったことを改めて知った。そこは監督自身もどこまで意識して撮っていたのだろうか。石井隆監督なら絶対にああはならなかったと思う。

10位「青い春」5票

目黒シネマ
■目黒シネマさんの豊田利晃監督特集、「ナイン・ソウルズ」「青い春」の2本立ては、自分にとって、これ以上ない組み合わせ!
■久々にスクリーンで観られて嬉しかった

10位「ホーリー・マウンテン」5票


アップリンク、池袋新文芸坐、キネカ大森
■久しぶりに映画館で観て衝撃を受けた。以来名画座巡りに熱中。

以上、第一回名画座大賞第一回(作品編)でした。

次回は監督編の発表を予定しています。(作品編より趣深い結果になっています!)
乞うご期待!

ジャン・ピエール・ジュネ監督「天才スピヴェット」を見てきた!

ジャン・ピエール・ジュネ監督「天才スピヴェット」を見てきた。

あらすじ
(yahoo映画より)
天才だが、それゆえに周囲との溝を感じる10歳の少年T・S・スピヴェット(カイル・キャトレット)。そんな彼にスミソニアン学術協会から、最も優れた発明家に授けられるベアード賞受賞を知らせる電話が。授賞式に出席するため、彼はたった1人で家のあるモンタナからワシントンへ旅立つことに。さまざまな出来事や人々と出会いながら、カウボーイの父親、昆虫博士の母親、アイドルを目指している姉、事故によってこの世を去った弟へ思いをはせるスピヴェット。やがて彼はワシントンに到着し、授賞式に臨む。

「アメリ」では主人公のアメリの妄想を緻密に、ややグロテスクに描写したジャン・ピエール・ジュネ監督。本作では少年の心象風景を3Dで描き出す。特に一卵性双生児の亡くなった弟はよく登場する。生前は体格や運動神経の点で劣っているため主人公TSはコンプレックスをいだき、一緒に遊んでいて銃の暴発で亡くなってからは罪の意識を感じており、旅の途中で弟が「いつも一緒だよ」と出てくる。授賞式のスピーチの段になってようやく弟への罪の意識を言葉に出来た。私は思わず泣きそうになった。ささやかなコンプレックスを抱きつつ、誰よりも仲がよく、自分のせいで亡くなったかもしれないという、複雑な感情。

主人公の名前はT・S・スピヴェット。T・Sとはテカムセ・スパロウ・スピヴェット。ライフラーセン「天才スピヴェット君」を原作としている。

映画では本人の名前「スパロウ(=スズメ)」が話の肝になる。TSが旅に出た時、トゥー・クラウズという男にであい、スピヴェットにおばあさんから聞いた「松の木の話」をした。

「昔々、スズメの親子がいて、親は病気にかかってしまった。子どもたちを南に行かせて冬をこすことにした。オークや桃、柳などの木たちはスズメを木の中に泊めることをいやがったけど、松の木だけはスズメを冬から守ってくれた。
神様はスズメを守らなかった罰として、ほかの木を冬に枯れされることにした。」

TSは科学的な考証を交えて反論する。

「松の木の針葉はスズメのような大きさの鳥を温めることができない。おばあさんは嘘をついたんだね」

TSのスパロウ(=スズメ)と言うのはこの物語になぞらえられる。TS自身が松の木を探すたびに出ていたのだ。

そうすると、最後にTSにとっての松の木が現れた事がわかる。

ところで、主人公のテカムセってどこの国の名前だろう?と思い調べてみたが、Tecumsehとはショーニー族の言葉で「流れ星」、または「天空を横切る豹」、「待ち伏せしている豹」という意味を持ち、実在するネイティブアメリカンのショーニー族の戦士、または酋長で、白人への植民地抵抗運動のシンボル的人物でもあるとのこと(wikipediaによる)。古典的カウボーイの父親はネイティブアメリカンの血筋なんだろうか。

余談:主人公のTS役の子役のカイル・キャトレット君は6か国語を話すことができ、マーシャルアーツ(武道)の選手権で7歳以下部門の世界チャンピオンに3年連続で輝いた経歴を持つとのこと(cinra.netより)。文武両道で本当に天才らしい。

tabletMovie

Kindle Fire HDXで他のandroid端末でダウンロードしたアプリを使うには 「dビデオ」がkindle FIRE HDXで見たかった・・・

備忘録的なブログです。

ドコモの動画アプリ「dビデオ」を、Kindle Fire HDXで見たい、と思ったが、kindleはgoogle playがそもそもなく、kindle専用のアプリしかダウンロード出来ない。そして「dビデオ」はkindleのアプリにはない。

しかし、kindleのOSはandroidなので、androidのアプリは動くはず。。

そんなわけで、いろいろ試行錯誤した結果、最も簡単な方法を記しておく。
[kindleが承認したアプリではないものをインストールするため、
不具合など起こるかもしれません。自己責任でお願いします。]

事前準備

■android端末にESファイルエクスプローラーをインストール

ESファイルエクスプローラー – google play

■android端末にdropboxをインストール
(dropboxのアカウントがない人は、アプリをインストールしてから作ってしまおう)

dropbox – google play

■kindle FIRE HDXにdropboxをインストール
1.Kindle上から下にスワイプして「設定」タップ
2.「アプリケーション」
3.不明ソースからのアプリケーション オフ→オンにする
4.android版dropboxをダウンロード↓

Android版 Dropboxダウンロードページ

※kindle FIRE HDXにdropboxをインストールする方法はこのページに詳しくあります

5.dropboxインストール

やること

—スマホやタブレットなどkindle以外のandroid端末—-

1.ESファイルエクスプローラーを起動
2.「メニュー」(画面左上)→「ライブラリ」→「アプリ」とタップ
→「ユーザアプリ」の画面へ
3.Kindleへ移したいアプリを長押しして選択。
4.下メニューから「共有」をタップ。dropboxを選択。

—kindle FIRE HDX—-

事前準備でインストールしたドロップボックスを起動。
↑の4で、共有したアプリのファイルをタップ。インストール。

以上!これでタブレットで映画が見れる!

追伸:
基本的にはこの動画の手順通りなのですが若干操作が違うところもあります。
でも、動画なので視覚的に解りやすいです。

francisInside

新文芸坐に行ってきた!「フランシス・ハ」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」を見てきたよ!

池袋新文芸坐にて《シネマ・カーテンコール》の「フランシス・ハ」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」を見てきた。《シネマ・カーテンコール》は明日までで、明日は「バチカンで逢いましょう」(2012・独/105分)13:15/18:00「グレート・ビューティー 追憶のローマ」(2013・伊=仏/141分/PG12)10:40/15:25/20:10 だそうです。

池袋駅から行く道すがら、ニコニコ動画の本社を発見。あれ?原宿になかったっけ。
niconico
ま、いいや。

9:55「フランシス・ハ」上映。お客さんの入りは6割位。うんゆったりできる。
「フランシス・ハ」上映後、次の「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」上映まで10分しかない!でもおなかへった!
新文芸坐に出張販売のザクーンのザクーン・ロール!がっつり頂く。

zacoon

野菜たっぷりで、生地もモチモチでメチャウマ(ステマじゃないです)

さて、「フランシス・ハ」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」の感想に入る。
奇しくも2つとも夢を追う(もう若者とも言えない年齢の)物語であり、現実と夢の間の着地点を探して彷徨う話という点で共通している。

「フランシス・ハ」

(公式サイトより)
ニューヨーク・ブルックリンで親友ソフィーとルームシェアをして、楽しい毎日を送る27歳の見習いモダンダンサー、フランシス。ところが、ダンサーとしてもなかなか芽が出ず、彼氏と別れて間もなく、ソフィーとの同居も解消となり、自分の居場所を探してニューヨーク中を転々とするはめに!さらには、故郷サクラメントへ帰省、パリへ弾丸旅行、母校の寮でバイトと、あっちこっちへ行ったり来たり。周りの友人たちが落ち着いてきていることに焦りを覚え、自分の人生を見つめ直し、もがいて壁にぶつかりながらも前向きに歩き出そうとするフランシス。不器用で大雑把だけどチャーミングな彼女の姿に、誰もが共感を覚え、心が軽やかになり、不思議なタイトル”フランシス・ハ”の意味が明らかとなるラストに胸を打たれる。

「イカとクジラ」(2005年)のノア・バウムバック監督の久々の劇場公開作品。その間にも「ベン・スティラーの人生は最悪だ!」や「マーゴット・ウェディング」など監督作があるが、いずれも日本では劇場公開されていない。「イカとクジラ」は大好きな映画だ。「フランシス・ハ」も好評なのでこれからは劇場公開してください配給会社さん。

「イカとクジラ」を見た時、なんて端正に人物を分析した映画なんだろう、精神科医が作った映画だろうか、と思った。「フランシス・ハ」はどちらかと言うとカウンセラーが優しい視線で描いた、という感じがした。本作のフランシス役を演じたグレタ・ガーウィックとバームバック監督の共同脚本のこと。

何か夢を求めて上京したものなら、フランシスのドタバタっぷりを笑いつつ、「わかるわかる」と頷くだろう。私もフランシスと同じようにフラフラっと上京し、とある夢を目指してドタバタした。上京して数年間は心の拠り所となる友達に依存してたし。(結婚して離れていったところまで同じ)加えて、あくまで想像だが、フランシスはおそらく親にお金の無心をしてる。(サクラメントに帰った時の両親が裕福そうだし、モダンダンスがそもそも裕福な家の子供特有なきがする。)「お金がない」といいつつサクッとパリへの旅行を決めてしまうあたりとかね。あぁ、身につまされる。私も親に無心をしたりした。大爆笑だったけど全然笑えねぇ。

さて、映像はモノクローム。NYの状況を美しく映し、音楽はトリュフォー作品などで知られる作曲家ジョルジュ・ドルリューの楽曲やデヴィッド・ボウイの「モダンラブ」がカラフルに彩る。大親友のルームメイト・ソフィーがアパートを出ると決めた時、フランシスが走りだした時の「モダンラブ」のポップさが忘れられない。

さて「フランシス・ハ」の「ハ」って何?というのは公式サイトでも惹句として使われる。確かにラストにフランシスがメールボックスの本名「Frances Halladay」の苗字を折り曲げて「Francis Ha」と出てくる。だけど、その奥になんの意味があるの?という感じだ。バームバック監督のインタビューによると、「1980年代にジェシカ・ラング主演の同名タイトルの映画があったから、できればオリジナルのタイトルをつけたいと思っていたんだ。いずれにせよ、名前をタイトルに入れ込みたいとずっと考えていて。イニシャルでもラストネームでもよかったんだけど、映画の最後で偶然こういうタイトルにしよう、と決まったんだ。」とのこと。

「Francis ha」の意味を勝手に提案してみる。「ha」というのはまぁ笑い声として日本語と英語共通している。特に映画で「Ha!」というと、嘲笑的であったりする。だから「フランシス(笑)」「おかしなフランシス」みたいなニュアンスで捉えたらどうだろう、などと思った。

「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」

(公式サイトより)
物語の舞台はまだマスコミやレコード会社などが発達していなかった1961年、NYのグリニッジ・ヴィレッジ。ライブハウスで歌うフォーク・シンガーのルーウィン・デイヴィスは、最近何をやっても裏目に出てばかり。一文無しで知り合いの家を泊まり歩く日々。つい手を出した女友達からは妊娠したことを告げられ、おまけに仕方なく預かるはめになった猫にも振り回される始末。山積みになったトラブルから逃げ出すようにルーウィンはギターと猫を抱えて人生を見つめ直す旅に出る。ジャズ・ミュージシャン、ローランドとの悪夢のようなドライブ、歌への信念を曲げれば成功するかもしれなかった有名プロデューサーのオーディション、年老いた父との再会の末、とうとう歌をやめて父と同じ船員に戻ろうと決意するが、それさえもうまくいかない。旅から戻りあらゆることに苦しめられ打ち拉がれたルーウィンはまたNYのライブハウスにいた。歌い終えたルーウィンがふとステージに目をやると、そこにはやがてフォークの世界を大きく変えることになる無造作な身なりの若者、ボブ・ディランらしきシンガーの姿が。同じような日々がまた回り始めたかのようにみえるルーウィンの人生。しかしその外側で、彼の想いを受け継いだかのように、新しい時代がすぐそこまでやってきていた……。

これは、男版夢追い物語だ。また時代の徒花となった男の話でもある。ガスライトカフェで、「金の匂いがしない」フォークイベントで、ルーウィンの後に歌った男がボブ・ディランそっくりの歌い方だ。この映画はボブ・ディランが憧れた伝説のフォーク・シンガー、デイヴ・ヴァン・ロンクの回想録をベースに兄弟が翻案したものだ。ボブ・ディランのように脚光を浴びる人の周りにはこういう人がいっぱいいたのだろう。

そして、ジョン・グッドマンが登場して、自分勝手なボタンの掛け違えトークが始まるととたんに「コーエン兄弟の映画だ」と想い出させられる。

とにかく話しの作りに唸る。主人公の成長のメタファーとしても、話を転がす役としても活躍する猫のユリシーズ。初っ端と最後が全く同じで、同じように人生が繰り返すことを示唆しつつ、ユリシーズを家から出さなかったルーウィン。

余談:ジャスティン・ティンバーレイクのソロ以降の活躍が目覚ましい。ソロアルバム「ジャスティファイド」から、一貫して素晴らしいアルバムを出しているし、こと映画進出に関して言えば、デヴィッド・フィンチャー「ソーシャルネットワーク」、アンドリュー・ニコル「タイム」、クリント・イーストウッドと共演した「人生の特等席」、コーエン兄弟「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」と誉れ高いキャスティングに恵まれている。マドンナにしてもマライア・キャリーにしても、映画進出するアイドルや歌手は必ずラジー賞にノミネートされるのだが、特に男性アーティストで歌手活動と平行してここまで渋くフィルモグラフィーを重ねているのは本当にすごい。フレッシュ・プリンスことウィル・スミスはいい映画に出ることもあるけど、ラッパー活動してないしね。

総評として「フランシス・ハ」は感情的に満たしてくれる映画で「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」は端正なフォルムで理性的に満たしてくれる映画のような気がした。

《ヌーヴェルバーグSF対決》

【感想】ヌーヴェルバーグSF対決「華氏451」「アルファヴィル」初日の様子+感想!

シアター・イメージフォーラムにて。

本日2014年12月27日から開催の《ヌーヴェルバーグSF対決》の「華氏451」(フランソワ・トリュフォー)「アルファヴィル」(ジャン=リュック・ゴダール)を見てきた。1月16日までやっているのでお見逃しなく!

開場のシアター・イメージフォーラムに10:15分頃到着。開場は10:30だったので、缶コーヒーなどの見ながら待つ。待っている人は5-6名。しかもその人達は11:00上映の「パーソナル・ソング」のお客さんで、整理券番号1番は私だった。隣のスターバックスで「華氏451」上映時間11:30まで時間つぶし。バナナ(80円)を食べたり。

お客さんの入りは6割くらいのような気がした。朝だからだろうか。14:00の「アルファヴィル」も同じくらいだった。なので隣に一席あいた状態で見られた。

さて、ふたつを見終えた感想。ネタバレをするのでこれ以降ご注意ください。

どちらも行き過ぎた監視社会のディストピアから主人公が開放される話という点では共通している。また、ヴィジュアルエフェクトや大掛かりなガジェットがほとんど登場しない。

「華氏451」

主人公ガイ・モンターグは「ファイヤーマン(辞書的な意味では消防士)」という職業だが、火事を消化するわけではなく、人々から書物をとりあげて燃やす職業。(そもそも防火建築でほんとうの意味での消防士は存在しない)華氏451度は「紙が燃える温度」(日本でお馴染みの摂氏なら233度)人々は、書物を読まずに、テレビを見ている。テレビも、パーティでの席順マナーなど、娯楽的な要素が一切ない。そんな生活から、モンターグは隣人のクラリス(内緒で読書をしている)に惹かれながら、隠し持っていた書物を読み始め、監視社会から逃れていく。

まず、ちょっと否定的な感想を先に述べておくと、この映画は「本を読む人たち」の制限された欲求についての映画だ。しかし言葉や文字は当然存在する社会なので、言葉や文字が存在する以上、「本を読む人たち」だけではなく「本を書く人たち」の存在にもスポットを当ててしかるべきかと思う。本を書くことがどれほど制限されているかには触れられていない。また、小説や思想書、伝記が否定される理由は述べられていたが、技術書やマニュアル本などは一切触れられていない。監視社会にはあるはずだと思うけど。

しかし、クラリスとモンターグが最後に流れ着く「ブックマンたちの世界」のユートピアが面白い。書物が禁じられた世界で読書を楽しむために、人々は本を丸暗記している。◯◯の本は誰々に聞けば教えてくれる、という形で口承で読書を楽しむ。森のなかでうろうろと書物を諳んじながら、歩く人達。この光景は実は本を媒介とした読書よりも良い形の物語や知識の伝え方なのではないか、と何となく思う。おそらく物語や知識を人から教わりたるほうがよいのではないか。それが非効率的だから活版印刷以降、書物が活用されてるだけで。昔の日本でも書物の奥付に著者の住所があり、読者と著者がより直接的なコミュニケーションができていたそうだ。

さて、モンターグの妻・リンダとクラリスを一人二役で演じたジーン・セバーグが可愛い。
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ショートカットのクラリスのほうが好きだな。

余談:2004年にアメリカのマイケル・ムーアが制作した反ブッシュ映画「華氏911」(これは「自由が燃える温度」とのこと)のタイトルに、レイ・ブラッドベリが猛烈に怒っていた。「了解もなしに、数字だけを変えて題名を使った」、「恐ろしい人間だ」

「アルファヴィル」

<wikipediaより>

コードナンバー003を持つシークレット・エージェント、レミー・コーションは「フィガロ=プラウダ紙のジャーナリスト、イワン・ジョンソン」を名乗り、感情や思想の自由など個人主義的な思想が排除された都市・アルファヴィルへと潜入する。彼の目的は、失踪したエージェントのアンリ・ディクソンを探すこと、アルファヴィルを建設したフォン・ブラウン教授を逮捕または抹殺すること、アルファヴィルを管理する人工知能アルファ60を破壊することであった。

こちらはトリュフォーの「華氏451」が非常に淡々と物語を展開したのに対し、ゴダール節炸裂のワクワクギミックで吸い込まれていく。要は007や「2001年宇宙の旅」的なもの(実際には「2001年宇宙の旅」は「アルファヴィル」の3年後に作られるわけだが)を俺(ゴダール)がやったらこうなる、みたいな映画だ。アルファヴィルを管理する人工知能アルファ60は2001年宇宙の旅のHALを思い出す。

アルファ60の台詞でアルファヴィルが誕生した経緯が語られてたのが印象的だった。正確に記憶していないのだが

1という数字を知っていると2という数字をがあると人間は想像してしまう。なぜなら1+1は2だからだ。最初の「+」という概念を忘れ去っている。このようにして、人間は過去のロジックを破壊してきた。(もし違ったらごめんなさい)

演出やストーリー、映画の文法においてもロジカルさのさじ加減が基本的に固い。それなので時にあえて破綻させられていて、揺さぶられる。(とはいえこの映画はとても解りやすい)

ゴダールといえば、高校生の頃「勝手にしやがれ」を見て、全く理解できずにゴダール恐怖症になり、それから10年位食わず嫌いしていて、「女は女である」を何かのはずみで見た時、「なんだかわからないけどアンナ・カリーナがとてもかわいいポップな映画だ!」と安心した。今回もアンナ・カリーナは可愛さというより、ダークな美人さが際立った。

「アルファヴィル」の台詞をimdbのQuotesで見返して、こんなのがあった。正確にどの場面で入ったのか覚えていない。

Alpha 60: Sometimes reality is too complex for oral communication. But legend embodies it in a form which enables it to spread all over the world.(もともとの言語は勿論フランス語)

時として、現実は複雑すぎて口頭でのコミュニケーションでは伝わらない。しかし、言い伝えがそれを世界中に広がるほどの形に具現化させる。

「アルファヴィル」の台詞が奇しくも「華氏451」のラストにつながった気がする。

余談:村上春樹とゴダールの『アルファヴィル』に「村上春樹とゴダール」について、また「村上春樹はなぜラブホテルに『アルファヴィル』という名前を与えたか」について書かれています。両者がお好きな方はどうぞ。

gonegirl

【感想】「ゴーン・ガール」を見たよ!(ネタバレあり)

正直、名画座BOT&今日の名画座の管理人としては、感想を書くのが気が引ける。なぜなら、映画のウェブサービスを作っているくせに大して映画を見ていないからだ。しかし、名画座がどんどん潰れていく昨今、ついに新作封切館の新宿ミラノ座まで潰れてしまう(クロージング上映が凄いことになってるよ!みんな行こう)。

そんななか、「あの映画おもしろかったよ」とネットに書き散らすことが一番の宣伝になるんじゃないかと思い、書いてみることにする。ファミレスでだべってるのを書き起こしたような文章なので、ご笑覧というやつでお願いします。

デヴィッド・フィンチャー監督の「ゴーン・ガール」を見ました。以下、ネタバレ込みの感想を書くので、困る方は読み飛ばしていただきたくおもいます。またフィンチャー映画のことも書くので、そのネタバレを読みたくない方も。

——

総合的には「フィンチャーさんはいつも期待を裏切らない。(物語上は裏切られまくる)」。私は推理モノミステリーは割と苦手というか、「犯人がだれでもいいじゃん」と思ってしまうのだが、後半部からガラリと映画のジャンルが変わる辺りが見もので、そのストーリーテリングの巧みさに舌を巻いた。特に中盤部から夫婦間戦争、後半部からフィンチャーお得意のサイコパスモノに変わり、演出が冴える冴える。(ブライアン・デ・パルマが撮っていたらよりアンニュイでセクシーなファム・ファタールモノになっただろう。)エイミーがデジーをぶっ殺す時など、音楽(トレント・レズナー&アッティカス・ロス)も重苦しい不協和音も相まってボディーブローのように感情を打つ。

この映画を見たあと、ベン・アフレックってなんていい奴なんだ、と思った人も多いのではないか。

「エイミーに殺されるかもしれない。でも子供が生まれた以上責任があるだろ!」

この台詞であたかもベン・アフレックがいいやつかのような錯覚に陥る。ベン公はテイラーを演じているわけだが、演じ方もしゃべり方も浮気しちゃうところもメディアに叩かれるところも奥さんを怖がっているところも全部キャラに合っている気がする。ベン公がマジでやっているかのよう。

そして奥さんのエイミーはロザムンド・パイクだが、先述したようにストーリーに従って映画のジャンルが変わるにつれ、見事に演じ分けている。対照的。(全然関係ないけどロザムンド・パイクを初めて見たのは「007 ダイ・アナザー・デイ」で当時から可愛いな、と思ってました。)

話のラストは結局ソシオパス/サイコパスな妻と子供を育てる決意をするが、その先は必ずしも明るいものではないだろう。

さて、ネットのレビューを見るとこの映画は「大どんでん返し」の映画ということで、そこが賛否両論のようだが、やはり違うだろうと思う。先述したように「映画の途中でジャンルが変わる」のであり、そのストーリーテリングの巧さとテーマの一貫性だと思う。テーマとは勿論「結婚」だ。私は独身なので結婚は未踏の地だが、奇しくもベン公が言ったように奥さんに殺されるかもしれないけど、離婚したら子供が奥さんに殺されるかもしれない。だからあの物悲しいエンディングが良いわけで、これこそが最初からジャンルが変わっても通底したテーマだと思う。

ジャンルがジェットコースターのように変わってもテーマが一貫している映画で思い出すのが「チェンジリング」だ。ワーキングマザーモノ、女囚モノ(精神病院)、法廷モノ、サイコ・スリラーモノ、などジャンルを横断するストーリーテリングの技術とともにテーマが変わらず訴えるものがある。

フィンチャーとソシオバスたち

フィンチャーの映画にはエイミーのようなソシオパス/サイコパスがよく登場する。

ただ「ドラゴン・タトゥーの女」でも後半部にリスベットがミカエルに淡い恋心を抱くようになったように精神病質の主人公にも人間味を持たせている。「ソーシャル・ネットワーク」でもそうだ。サイコパスまではいかないソシオバスたちが人間らしく描かれている。

フィンチャーと愛すべきソシオバスたち

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なんていうコラージュを作ってみた。

フィンチャーの映画にはだいたいサイコパス/ソシオバスたちが、脇役で登場したり、主役で登場したり、悪役で登場したり、男性で登場したり、女性で登場したり、その都度変えている。

そうでない場合は「パニックルーム」や「ゲーム」のように主人公が精神的に追い詰められていく。

SE7ENの頃のフィンチャーのサイコパスの描き方からすると、ずいぶん円熟味を帯びて、優しい眼差しすら感じられる。

個人的にはパニック障害を患ったこともあるので、精神病っぽいものに惹かれるのかもしれない。友人に「パニック・ルーム」がおもしろかった!と言ったら否定されたが、パニック障害としては閉所に閉じ込められて「ヴァー---ー!!!!!」と叫ぶジョディ・フォスターを涙なしではみらないw

というわけで、このへんで。興味をもった人は是非新作映画館でも名画座でも!

senkyo

【動画】 選挙にまつわる映画をまとめてみた。

本日2014年12月14日は第47回衆院選の投票日です。前回の衆院選では投票率が戦後最低の59.32%(小選挙区)で、今回は更に下回るのではないか、という予測があったので「これはよくないな」なんとなく#選挙にまつわる映画 というハッシュタグでtwitterのフォロワーさんに教えてもらいつつ、選挙にまつわる映画をつぶやいていました。

そのまとめを記録したいと思います!

真面目なのから、怖いのや、コメディまで含めて「選挙にまつわる映画」を上げていきます。

「選挙」

「立候補」

「ミルク」

「候補者ビル・マッケイ」(プレビュー)

「ナッシュビル」

「オール・ザ・キングスメン」

「スーパー・チューズデー ~正義を売った日~」

「NO ノー」

「ブッシュ」

「エレクション/黒社会」

https://www.youtube.com/watch?v=KCK8Ydr7KO8

「ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ」 (プレビュー)

「ヒップホップ・プレジデント」

「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!」

「ナポレオン・ダイナマイト」(ダンスシーン)

「DOCUMENTARY of AKB48 to be continued / AKB48」

その他日本語予告編が見つからなかったものや、選挙が登場する映画
「タクシードライバー」(マーティン・スコセッシ監督)
「ボブ★ロバーツ」(ティム・ロビンス監督)
「カンザス・シティ」(ロバート・アルトマン)
「アメリカン・ウェイ」(デニス・ホッパー主演)
「一票のラブレター」(ババク・パヤミ監督)
「パララックス・ビュー」(ウォーレン・ベイティ主演)
「ザ・コンテンダー」(ジョアン・アレン主演)
「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」
「戦争より愛のカンケイ」
「SRサイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム」(ウグイス嬢が街宣ライム)

【動画】いろんな映画の「長まわし」シーンをまとめてみた。

今日は先日の投稿

【動画】 驚きの映画の撮影技法ベスト20 + 解説

から思いつきで、youtubeにある「驚きの長まわし」をまとめてみたいと思います。

長まわしとは、始まりから終わりまでがが異常に長いカットのことです。

特にここではワンテイクの間にカメラアングルが目まぐるしく変わったり、あるいはカメラアングルは変わらないけど人物がせわしなく動いたりする、独特の緊張感や活性感をもたらす長まわしに着目しています。

長回しフェチの方もそうでない方も、見ていってください。

※映画の途中のシーンがでますのでネタバレを危惧される方はご遠慮ください。

かっこいい長まわし

「黒い罠」の長まわし


とにかくセットのでかさ、移動距離の多さゆえの立体感、リッチ感が漂います。

「ブギーナイツ」オープニングショット


エモーションズの「ベスト・オブ・マイ・ラブ」とともにイキイキとした70年代を活写します。

「グッドフェローズ」のクラブ・コパカパーナ


「ブギーナイツ」のポール・トーマス・アンダーソンが影響を受けていると言われます。

「キル・ビル」青葉屋の360度縦横無尽の長まわし


登場人物を水平に追いかけるだけじゃなく、途中で真上から追いかけたり。

CGによる有り得ない長まわし

「CGで繋いだのは長まわしとはいわん!」派の人もいるかとは思いますが。

「パニック・ルーム」デヴィッド・フィンチャー監督


鍵穴やケトルの取手を通り抜けるショットなど、有り得ない長まわしをCGによって可能にしています。
こちらが種明かし↓

「ゼロ・グラヴィティ」の爆発シーン


同じアルフォンソ・キュアロン監督の「トゥモロー・ワールド」もすごい長まわしで有名ですが、「ゼロ・グラビティ」の静かな宇宙から一転して、爆発して登場人物がアチラコチラに散らばるこのシーンもすごいと思います。

長回しデッドゾーン(どうやって撮影したんだよ!)

「トム・ヤン・クン」のレストランファイト


トニー・ジャーが、4階の螺旋階段を登り、敵をなぎ倒していきます。敵を倒し、時には階下に突き落としたりします。スタントマンも命がけです。(4分間)

「怒りのキューバ」の葬式のシーン


ずっと見てててください。どうやって撮影しているのか本当にわからないです。
一階の葬式シーン→
クレーンで四階へ→
四階にて国旗越しに葬列を見下ろす→
と、飛んでる?カメラが飛んでる??

それでも満足できない長まわしマニアの方へ

「ロープ」


ヒッチコックの「ロープ」は全てワンシーンで撮られた長回しづくしの映画です。
当時のフィルムは10分位が限界だったので、長まわしを10分で打ち切り、劇中の物を大写しにして、次へとカットを繋いでます。

「エルミタージュ幻想」


「ロープ」よりも完璧な「長まわし」にこだわる方は、アレクサンドル・ソクーロフ監督の「エルミタージュ幻想」を!空前絶後の90分ワンカットです。(撮影は1日、本番1回だそうです)


本当は相米慎二とかも入れたかったし、非英語圏のものも探したかったけど、youtubeになかったので。

安く楽しい文化的な遊び場